考えまとめノート

難しい言葉を使わず、かみくだいて書き残すブログ。

オブジェクト指向で理解する英語の冠詞 - aが付くの?付かないの?はっきりしてよ! -

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英語の冠詞はわかりづらい

先日調べものをしていて、Yahoo!知恵袋でこんな投稿を見つけた。

I like apples. なぜ複数形なのでしょうか?

I like apples. なぜ複数形なのでしょうか?
I like an apple.でもよいような気がしますが、、、

Yahoo!知恵袋 http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1286221597


そういえば英語の冠詞ってよくわからないんだよなあと思って回答を見てみる。

以下がベストアンサー。

ベストアンサーに選ばれた回答

とんちんかんな回答が多く、驚いています。
I like an apple.またはI like the apple.だと言及した一個のリンゴだけが好きで他のリンゴは全部嫌いという意味になります。
その一個だけでなくリンゴはどのリンゴでも好きだという意味で「I like apples.」のような複数形にするのです。
植物や動物のときは総称は複数形で表し、「I like the apples.」 のようには言わないのが普通です。

 

「普通です」で終わってますが、質問者さんはこれで理解できたんだろうか。

自分のような英語弱者にはさっぱり理解できない。しっくりこない。

 

aが付くだの付かないだの、英語の冠詞ってなんでこんなにわかりづらいのか。

改めて理由を考えてみると、これは英語を使う人たちの冠詞に対する感覚がわかないからだな。

 

オブジェクト指向の世界観と冠詞

日本人の感覚で言えば、aが付こうが複数形だろうがりんごはりんご。あの果物がイメージされる。

それに「I like apples.」も「 I like an apple.」も"apple"って言ってるんだからわかるでしょ? と思う。

しかし英語脳な人たちにその感覚は通じない。全く別モノだと言う。

 

そのときふと思い付いた。

・・・あれ、これってオブジェクト指向のクラスとインスタンスの話で説明つくんじゃない?

 

まずAppleクラスという「概念」があって、それを基にした「個別具体的なモノ」としてan appleがある。つまりan appleインスタンス。ひとつひとつ個性の違うan appleが複数存在する。

で、「りんご一般」を指すときはインスタンス全体を総称して"apples"を使う。

 

図にすると以下のような形。

 

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図1. クラス・インスタンスと冠詞の関係イメージ 

 

確かにこれなら、

「I like apples.」 →  へー、あなたはりんごが好きなんですね。

「I like an apple.」 →  え?どのりんごのこと?

というその感覚がわかる。

初めて英語に触れてから20年以上、ようやく冠詞の話が少し理解できた気がする!

 

ちなみ冠詞を付けないとどうなるのか?

「I like apple.」 →  りんごという概念(形状は○○で、食用に使われて、・・・etc.)が好き??

なんてことはなく、これは"りんご"など"りんごそのもの"でないときに使える言い回しだそうで。

 

【食べ物としての使い方と食べ物ではない使い方】I like apples. リンゴ(食べ物 フルーツ)

I like apple. リンゴのような味(you are referring an apple flavor)I like apple flavor.

I like oranges. みかん(食べ物 フルーツ)

I like orange. オレンジのような色、または味 (flavor や color を省いている)

http://okwave.jp/qa/q7015623.html

 

「りんご味とみかん味どっちが好き?」って話題のときに「I like apple.」って答えるような感じ。確かにこの流れなら「I like an apple.」や「I like apples.」より「I like apple.」が自然だ。

 

なぜオブジェクト指向的な発想があてはまるのか?

英語の考え方は西洋的な思想が背景にある。

西洋的な思想って何?と考えると、これは西洋哲学なんじゃないか。

一方、オブジェクト指向の発想はイデア論そのもの。

イデア論についてはこちらを読むとよくわかります。)

 

そう考えると、英語とオブジェクト指向の発想が似通っててもおかしくない。

より正確に言えば、

オブジェクト指向の発想が英語にもあてはまる」

ではなくて、

「英語もオブジェクト思想もイデア論の考え方があてはまる」

という感じ。

 

まとめ

ざっくりまとめると、

  • オブジェクト指向の考え方を適用すると英語の冠詞について感覚がわかる
  • aを付けたら「あ、今インスタンスが生成された。」と発想する
  • そのモノ全般について言及するときは複数形を使う

というところです。

 

ちなみにこのオブジェクト指向と英語の冠詞については別に私だけが気付いたとかいう話ではありません。例えばこちらのオブジェクト指向言語で理解する可算名詞 - A440Hz ブログには同じことが、より詳しく書いてあります。aの話だけでなく、数えられないモノについてや、"the"についても解説がありますね。

 

また、オブジェクト指向どうこう関係なく"冠詞そのもの"についての説明は、以下のサイトの解説がわかりやすいと思います。

 

 

以上、いかがでしたでしょうか?

 

私はこのオブジェクト指向的冠詞イメージ法によって、英語の冠詞についてようやく少しだけ感覚がつかめたような気がします。

個人的には結構感動的な閃きだったので、思わずブログに書き残してしまいました。

私と同じような英語弱者の人たちにとって、参考になれば幸いです。